桃色くも


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第一章 〔 帰省 〕 


 母親が死んでから、もう十三年も経つのか。
 秋が、不意にそんなことを思い出すのも随分久しかった。
 十三年という年月は、秋にとっては多大な時の流れである。幼少時代の時間の流れは緩やかだ。そんなことも考えた。確かにその通りで、若干二十歳である秋にとっての十三年は、やはり十三年には変わりないものの、とてつもなく膨大な十三年であった。
 時間の流れというものは、一つではない。母親が死んでからの十三年を振り返ると、恐ろしいまでの経過を感じるが、同じ頃に起こった風木島失踪事件という、世にも奇妙な事件が起こったときの事を思うと、つい数年前の出来事のような気がするのだ。
 十三年前の自分と、現在の自分を結ぶ糸は一本ではない。二本でもないし、三本でもない。十三年前の出来事一つ一つに、それぞれ長さも太さも違う糸が、それこそ無数に結びついているのである。
 母親は観光地としも有名であった風木島にある松平総合医学研究所に勤めていたのは、同じく十三年前までだ。母親は研究所で小難しい脳の研究を続けていたが、皮肉にも彼女は脳腫瘍で死んだ。
 なぜ秋がそんなことを思い出したのか。それは、叔父さんのせいだった。
 これから少し昔話になるが、昔話といっても三年前のことだ。17歳だった秋は通っていた男子高校を中退した。県内屈指の劣等高校で、恐喝、苛め、喧嘩などなど、そんなことが日常的の高校生活に嫌気が差し、半ば逃げ出すように、確実に青春という思い出に残る時代を自ら辞退したのである。男女の高校生が制服で自転車に二人乗りする姿を見ると胸を切なくする事もあるが、あの学園に残っていたとしても、はたして思い焦がれる思い出が残ったかどうかも怪しい所だ。
 高校を辞める際に、秋は父親に酷くお叱りを受けた。だが反対はされなかった。父親は「辞めるな」とも「学校へいけ」とも言わなかった。学校を辞めたことが一体どういうことで、どれだけ愚かな事か、ということを延々と説教されただけだった。父親の言葉に秋はいちいち反論していると、とうとう勘当を受けてしまったのである。
「出ていけ」の一言で家を追い出された秋は十万の金を掴まされ、呆然とする中、しばらくは公園などで野宿をし、時には友人宅に世話になった。友人達の家に長居はできず、時々は多少の期待を抱きながら実家の周囲をうろつき、それ以外は野宿くらしが大半を占めていた。一ヶ月が経った頃、家の周りをうろつく秋に気づきながらも、全くの他人のように無視をし続ける父親に腹を立て、腹いせのつもりで消息不明になってやろうと思った。しばらく姿を見せなければ、父親の方から自分を探しに来るだろうと、たかをくくっていた。それが大きな間違いだということに気づくまでに、二年もかかった。
 最初の一年間は、文字通り放浪の生活を送った。常識的に考えて十七歳の宿も金も着替えもない生活は考えられるものではない。それでも十七歳という年齢は武器にこそなれ、決して邪魔にはなかった。深夜に補導員さえ気をつければ、若さは秋が持ちえる唯一の財産でもあった。もちろん若さゆえの体力面のこともそうだが、もし金もなく泊まる宿もなければ、その辺の家庭に頼み込んで一晩お世話させてもらうのも、若さという武器が大いに役立った。これが中年男だったらそうもいかない。結末は駅構内でダンボールの家を作り、寝て起きる生活に行き着いてしまうだけだろう。
「大切な経験をするために、日本中を旅して廻っている」という台詞を歌い文句に、一体何世帯の民家にお世話になった事か。別れ際には、金銭こそ貰わなかったが、お弁当や洋服、靴、商品券など、さまざまなものをくれるのだ。
「若いうちはなんでも好きな事をしたほうがいい」
 必ず聞かれるその言葉に、笑顔を絶やさぬように晩酌を付き合ったりすれば、大抵翌朝にはお弁当が用意されており、温かく送り出してくれる。
 飛び入りで何度も日雇いのアルバイトもしたし、青森の漁船の手伝いをしたときは、毎日が新鮮な海鮮料理だった。
 決して楽な生活などではありえなかった。極寒の地で、雪に埋もれながら凍死する思いで一晩を乗り切ったこともあるし、現代社会に不釣り合いな飢えと乾きに苦しみ、死ぬ寸前に病院に駆け込んで、栄養剤の点滴を打ってもらうと早々に逃げ出したりした。きっと中年になった頃に思い起こせばいい思い出になりえるかもしれないが、当人にとって、金を稼げる宛も、帰る場所もないその放浪は、ただただ辛いものばかりだった。
 何も買えない。好きな事ができない。腹が減る。路上で寝るから体の節々が痛い。
 どうしようもなくなったとき、秋は一年ぶりに家に帰ってきた。秋の帰省に対し、父親の取った行動は信じられないものだった。父親は再び秋に十万の金を掴ませると、一晩も泊めずに秋を追い出したのだ。
 絶望的な心境で秋は再び放浪の旅を続けた。アパートを借りて一箇所に根を張ることも考えたが、一番長く暮らしたのは、漁師の手伝いをやっていた時期に、一日二千円で素泊まりできる宿に三ヶ月暮らした程度だ。それ以外はほとんどを廃屋や公園ベンチ、バスの停留所を寝床とした。
 一箇所にとどまらなかったのは金銭面の問題が一番多かったが、いま思えば思い当たる節秋。働くのは金がなく飯が食えないからで、数ヶ月働いてそれなりにまとまった金が手に入ると、秋は怠けて働くことをやめた。一箇所にとどまるには故郷が恋しく、いつか帰って父親の庇護の元暮らせる生活が戻ってくると、何時までも期待していたせいである。
 再び一年が経ち、歳も十九になって家に戻ってきた秋に対して、はたして父親は十万の金を掴ませ、三度秋を追い出した。
 父親の意図は知れないが、とにかく秋はまだ許されてはおらず、だからといって家に帰ってきても「出て行け」とは言うものの「帰ってくるな」とまでは言われない。
 受け入れられない理由は、父親の思い描く人間に秋がなっていないという事なのだろうが、秋にとってそんなものは知る由もないし、知りたくもなく、知ったとしてもそうなろうとも思わないだろう。
 二年目の放浪はなれたもので、雨風さえ陵げればどこでも寝る事が出来たし、漁船での漁師の経験はとても貴重で、青森、新潟で幾度も船の仕事をした。
 金がある程度たまれば、排他的な生活を送り、金がなくなれば何らかの仕事を探す。風呂にも何週間も入らなくても平気になり、泥臭い川魚を食らうことも抵抗がなくなる。
 山菜の知識に長け、魚の知識に長け、北国の生活習慣に慣れ、冬の間は溜めた金で屋根のある生活をし、夏の間に過ごした人の少ない森や山が第二の故郷になった。
 秋はまた来年帰ってくることにし、三年目はぼんやりと次の仕事を探しながら再び北国へ向かった。
 そして、もう一年が経ち、秋は二十歳になった。また追い出されることは分かっていたので、もう期待していなかった。掴まされる十万が目当てである。
 その夏、父親の経営する喫茶店に金を貰いに帰ってきたとき、丁度父親の来客があった。親父の義理の弟である小山内叔父さんだ。
 父親がマスターを勤める喫茶店のドアから入ると、ちりん、ちりん、と呼び鈴が涼しげな音を立てるが、父親は仏頂面で、カウンターの向こうでコーヒーカップを磨いている。
 仏頂面であるのは、なにも秋の来訪を予測していたからではない。この男は客に対しても寡黙である。世の中の一般的なものの言い方を借りれば、ただ愛想のない男なのだ。
 秋に目もくれない父親は、確実に秋だと気づいているはずなのに、いたって澄ました態度を貫いている。
 別に驚かない秋は、カウンターの椅子に腰掛け、無言でいた。
 カウンターには、もう一人の来客があった。
 秋はカウンターに肩肘をついてぼんやりとしながら、父親が「出て行け」と言いながら差し出す金の入った茶封筒を待っていた。
 正面を見ていたとしても、視界の片隅にその他の客が目に入ってくる。その客はどうやら秋の方に顔を向けているらしく、秋はそれが気になって仕方がなかった。
 秋の横顔を見ているのか、それとも、その向こうの窓の外を眺めているのか分からないが、秋はその視線が他所へ行くのを辛抱しながら待った。
 それでも座席を三つほど挟んだ、カウンターの客は、一向に視線を逸らす気配がなかった。
 痺れを切らした秋が、一瞬だけちらりと見てやろうと、その来客の方に目をやった。
 コーデュロイの赤茶の帽子を被り、この暑いのにグレーのスーツを纏った男は、異質な感じがしてひどく目立った。
 すぐに目を逸らしたが、その一瞬、確実に視線が合ったし、なにより秋にはその顔に見覚えがあった。秋はその来客を見直しながら逡巡すると、すぐに思い出した。
 はたしてそれが父親の義理の弟にあたる、小山内叔父さんであった。
「やはり君は秋くんか。いやあ、そうじゃないかと思ったんだけど、なかなか声をかけづらくてね。何年ぶりかなぁ。いやあ本当に久しぶりだ」
 そんな事を言う小山内叔父さんであったが、きっと叔父さんは、じっと見詰めることによって、強制的に秋の顔をこちらに向けさせたのだろう。初めから、そこに座っているのは秋だと気づいていながら、秋が視線を気にして自分の方を見た事を、話し掛けるきっかけにしたかったのだ。
 もちろん秋も叔父の事はよく覚えていたから無愛想にもできず、はにかんだ愛想笑いをしてから会釈をしてみせた。
「君の事をしばらく見なかったから、行方不明にでもなっているのかと思ってたよ。義兄さんが君の行方を教えないから、少し義兄さんのことを疑っていたくらいだ」
 疑っている、という言葉が気になり「疑うって?」と秋が聞き返すと、叔父はたるんできた二重顎に皺を寄せながら、はっはっは、と笑った。
「君を殺して、裏庭にでも埋めたんじゃないかと」
 物騒な事をいう中年である。後から聞けば、この叔父は大のミステリー小説好きで、大学でミステリー研究会の顧問まで引き受けている。紹介が遅れたが、小山内は大学では助教授の立場である。おもに物理学を専門としているが、心理学、精神病理学にも精通し、現在は大学で文学部心理学科の教鞭を振るっている。そこまでは叔父さんに自己紹介を受けた。
 教養のない秋にとっては、大学の助教授という肩書きは神の領域である。
 いずれにしろ秋にとっては煩わしい再会であった。会いたくない相手ではないが、今この場所で会いたくはない。ここに長居はしたくないし、金を受け取る姿を見られて、辺に噂を立てられるのも好ましくない。
 二人の会話を聞いた父親が初めて口を開いた。
「俺はこいつを殺しはしないし、なにより、こいつは俺の息子でもなんでもない」
 父親がどう思っていようと大した問題ではない。戸籍上繋がっていれば立派に秋は息子である。責任放棄などできるはずがない。そう思った秋であったが、父親は意外な言葉を吐く。
「お前、もう二十歳になったんだろう? ようやく自分で責任を取れる年齢になりやがった。これで俺が金をやる義理もなくなったって訳だ。な、そうだろ? ところで、注文は? ホットもアイスも、どのブレンドも一律700円だ。注文がないのなら出て行け」
 秋は慌てた。
 毎年、夏になると父親に掴まされる十万円を当てにしてろくに働かなくなる秋の財布は文字通り底をついている。ひっくり返しても、すすが落ちるだけだ。
「このクソおやじ。どうあったって俺はあんたの息子だろうが。俺はちゃんと遺書も書いてるんだぞ。お前のやってる事は、立派に虐待行為だ。お役所に申し出れば、あんたに慰謝料だって払わせられる」
「頭の足りないやつが、知ったような口を利くじゃないか。だが残念ながら、俺はお前なんぞにびた一文払う気はない。誰になんと言われようと、誰が払うもんか。絶対に払わないぞ。お前に金をやるくらいなら、俺の持ち金、財産全て燃やしてしまった方がましだ。遺書を書いてるといったな? 俺も書いてあるぞ。俺が死んだら遺産は全て貧しい人たちに寄付するんだ」
「貧しい人? それは俺も含まれるぞ。あんたのせいで、ここにひどく貧しさに苦しんでる若者がいるじゃないか」
「なるほど、そうか。いい助言をしてくれてどうもありがとう。それじゃあ『お前を除く』貧しい人たちと書き直しておこう」
「てめえ、どうあっても、俺に金を払わないつもりか」
「死んでも払わない」
 秋は下唇を噛み締めながら父親に睨みを利かせたが、父親はそっぽを向いてコーヒーメーカーを磨き始めた。
 秋は唸るしかない。
 隣りで聞いていた叔父さんが、突然笑い声を上げた。
「なるほど、そういうことか」
 ミステリー小説好きの叔父は、何らかの推理を働かせたのか、顎に手を当てながらうんうんと頷いてみせる。
「つまり君達親子はうまくいっていないようだね。秋くんが見られなくなったのはおおよそ三年前。その頃から秋くんはどこかで必死の暮らしをしていた訳だな。時々、ここに戻ってきては、義兄さんから金を貰い受け、また追い出される始末。でも二十歳を迎えてここに戻ってきた君に、義兄さんはやる金はないという。君はもちろん、ここでもらえる金をアテにしていたわけだから今は一文無し。この先、どうしようか絶望的な気分でいる。それでいいかな?」
 秋はむすっとしてそっぽを向いた。そんなことを分かったからって、偉いわけでもなんでもない。図星をつかれたところで秋が不愉快になるだけだ。だが、全く事情を知らなかったとすると、なかなか洞察力があるのも確かだ。そのとおり、秋の財布の中身は、小銭ひとつない有様である。
「なら、こういうのはどうかな」
 小山内が、突然悪戯を思いついた子供のような目つきで秋を見た。
「実は、知り合いから新しい客船のテストクルーズに招待されてるんだ。そこに、夏休みを利用して、僕の研究室の生徒を幾人か連れて行こうと思ってるんだが、君もアルバイトで来てみる気はないかい?」
「テストクルーズ?」
「ああ、遊戯船クルーズって会社、知ってるかい? まあ、知らないか。日本じゃまだ客船でクルージングという娯楽はメジャーじゃないからな。その船舶会社のオーナーからテストクルーズのゲストとして招待されているんだが、あと五人の枠を用意してくれた。もちろん五人の枠は埋まっていて、大学の生徒を連れて行こうと思うんだが、君はその五人の雑用係として来てみないか?」
 突然何を言い出すかと思えば、クルージングのお誘いだった。
 冗談ではない、と秋は思った。見ず知らずの大学生達と寝泊りするなど秋の精神では絶えられそうにない。
「普通に乗れば一人数百万円はくだらない豪華なクルーズだ。残念ながら海外にはいかないが、横浜港を出発して屋久島に行き、一泊して帰ってくる。五泊六日の旅だ。もちろん自由時間は自由にしてくれて良い。こんな条件、他にはないぞ。あくまでアルバイトとしてきてくれればいい。学生達と仲良くなりたければなればいいし、なりたくなければそれでもいい。君は雑用係として、僕らに同行する気はないかい? バイト料は弾むよ」
 ちょっとまて。数百万? なんだその話は。
 秋は呆然と小山内を見返す。
 一体この人間はどんな目的で、数百万円かかるクルージングにアルバイトに来いなどと吹いてしているのか。
「話がおいしすぎませんか? 雑用係っていったって、そんなに仕事があるんですか?」
「もちろん、仕事だから働いてはもらうよ。本当は僕がやろうと思っていたことを肩代わりしてもらう。僕らはゲストとして招待されているが、生徒たちにはマナーを守って欲しいし、クルージングの予定表や、イベントプログラムを作成して生徒たちに渡そうと思っていたんだ。それを君にやって欲しい。待ち合わせの段取り、必要な所持品、それらの連絡。それらを僕の代わりにやってもらえるなら非常に助かる」
 訝しむ秋。突然であるし、アルバイトとして成立するような仕事内容に思えない。豪華客船クルーズなら、客船クルーがお客様の世話をするのが当たり前だ。
 それに、小山内が言っている仕事とは要するにツアー旅行の添乗員のようなもので、そんなことが自分にできるのか、秋はうなり声を上げて考え込む。
「君に来てもらえると、僕は本当に助かるし、その分、バイト料も弾むといってるんだよ。それに、夜になるとちょっと面白い出し物があるんだ。ほかではあまりお目にかかれない、ちょっと面白い体験ができる」
「面白い体験?」
 秋は深くにも興味をそそられ、聞き返してしまった。叔父は手ごたえを感じ、満足そうに言った。
「行くなら、見れるよ。でも、行かないのなら、教えられないな」
 秋は思わせぶりな叔父の態度にむっとした。それなら別にそれでいいとそっぽを向くと、叔父は慌てて言った。
「美女も来る。こぶの付いていない美女だ。これは正真正銘の美女で、誇張もなにもない。本当に美しい女性が来る。うまくいけば、君と懇意になれるかもしれない」
 秋の後ろ髪が引かれた。美女の誘惑は何より強かった。しかし態度に示すわけにも行かず、そっぽを向いていると、小山内は少し落ち込んだような声で言った。
「そうか。不思議体験に美白の美女。それに多額のバイト料と豪華クルージングを棒に振ってしまうのか。それならば仕方がないな。それほど無理には頼めないしな。六日間も美女と一緒なら、それなりに楽しい思いも」
 小山内のねちねちとした口調もウンザリしてきたし、何より金のない秋にとっては幸運な話であることには間違いなかった。
 今までも、さまざまな重労働をしてきたし、今回だって大差ないはずだ。
 それでも、お願いします、と言う気分にはなれず「分かりましたよ」と返事をしただけだった。叔父はしたたかな笑みを浮かべて、名刺を渡してきた。
「今週の金曜日に、そこに書かれた番号に電話してくれ」
 そう言いながら、スーツの上着から財布を取り出すと「まずは、前金」と言って、万札三枚を裸で秋に手渡した。
 これを最初から見せてくれたら、もっと素直に返事ができたのに、と思う秋であった。
 
 
 
 小山内が秋に要求したのは、要するに修学旅行の引率係りの役で、それでいて立場の一番低い雑用係であった。
 小山内の話では、客船クルージングといっても、そこはテストクルージング。本番のクルージングのように客船スタッフは多くないし、派手なイベントもあるわけではない。あくまで新船舶の最終テスト目的のクルージングらしく、招待されているゲストに対しても、新しい客船のご紹介、という形でまとまるらしい。いわばお得意様の接待であるが、それほど船舶会社としても大掛かりに金は掛けられないということだろう。航海するだけでも随分出費が量みそうなものだ。
 秋は出港前に小山内から資料をもらいうけ、インターネット喫茶に閉じ篭りながら必要な情報を集めた。
 そもそも、客船クルージングとはどんなものか、そこから知る必要があった。
 まずは航海スケジュールであるが、以下にまとめる。
 
 八月十日
 11:00より横浜港の大さん橋ふ頭より「遊戯船アカシックレコード号」で出港。
 
 八月十一日
 10:00に神戸港に入港。
 12:00の出港までに、ゲストを受入れ。
 
 八月十二日
 9:00に鹿児島の屋久島に入港。
 解散。
 
 八月十三日
 ここからは折り返しだ。
 11:00に屋久島を出港。
 
 八月十四日
 9:00に神戸港に入港。
 ゲストを降ろす。
 11:00に神戸港を出港。
 
 八月十五日
 9:00に横浜港の大さん橋ふ頭に入港。
 11:00までに船を下りる。
 
 以上が五泊六日のスケジュールである。 


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